ロールシャッハ法における対人恐怖の理解
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- 元木, 幸恵
- 心理臨床学講座博士後期課程3回生
書誌事項
- タイトル別名
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- Comprehension Anthrophobia in the Rorschach Method
- ロールシャッハホウ ニ オケル タイジン キョウフ ノ リカイ
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説明
本論では, 特に日本人にはなじみ深いサブクリニカルな概念でもあり, 多くの人が持ちうる心性でもある対人恐怖の概念に着目し, ロールシャッハ法における対人恐怖の概念がどのように理解されうるのかについて検討した。対人恐怖は, ナルシシズムとの関連もこれまで指摘されており, 「恥」や「罪」といった概念と密接に関連していることが先行研究より明らかになった。また, 二次障害としてひきこもりや不登校などにもつながりやすく, 対人恐怖のアセスメントの重要性を提示した。ロールシャッハ法においては先行研究を基に, 従来の人間反応や人間運動反応だけに限らず, 反応時間やテスト時の態度にわたって検討を行った。心的な強い緊張状態にいると考えられる対人恐怖症者は, 緊張に関連したスコアが多く出され, それが自責感にまで至るとすれば, 攻撃性に関する反応も多いと推測された。今後, 臨床例に対する実証的な研究によって仮説の検証を行う。
収録刊行物
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- 京都大学大学院教育学研究科紀要
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京都大学大学院教育学研究科紀要 66 125-136, 2020-03-26
京都大学大学院教育学研究科
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050848249682855424
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- NII論文ID
- 120006826731
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- NII書誌ID
- AA11332212
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- ISSN
- 13452142
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- HANDLE
- 2433/250372
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- NDL書誌ID
- 030480742
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles