ロールシャッハ法における対人恐怖の理解

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  • Comprehension Anthrophobia in the Rorschach Method
  • ロールシャッハホウ ニ オケル タイジン キョウフ ノ リカイ

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抄録

本論では, 特に日本人にはなじみ深いサブクリニカルな概念でもあり, 多くの人が持ちうる心性でもある対人恐怖の概念に着目し, ロールシャッハ法における対人恐怖の概念がどのように理解されうるのかについて検討した。対人恐怖は, ナルシシズムとの関連もこれまで指摘されており, 「恥」や「罪」といった概念と密接に関連していることが先行研究より明らかになった。また, 二次障害としてひきこもりや不登校などにもつながりやすく, 対人恐怖のアセスメントの重要性を提示した。ロールシャッハ法においては先行研究を基に, 従来の人間反応や人間運動反応だけに限らず, 反応時間やテスト時の態度にわたって検討を行った。心的な強い緊張状態にいると考えられる対人恐怖症者は, 緊張に関連したスコアが多く出され, それが自責感にまで至るとすれば, 攻撃性に関する反応も多いと推測された。今後, 臨床例に対する実証的な研究によって仮説の検証を行う。

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