非漢字圏出身者を対象とする初級漢字科目のオンライン授業実践報告

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  • Journal of Japanese language and international education studies
  • ヒカンジケン シュッシンシャ オ タイショウ ト スル ショキュウ カンジ カモク ノ オンライン ジュギョウ ジッセン ホウコク

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抄録

本報告は、初めて漢字を学習する非漢字圏出身者を対象とする初級漢字科目のオンライン形式の授業において、対面形式でないために生じた問題点をあげ、それを解決するため、教員が対面形式と同等の学習効果をあげるためにどのような工夫をしたかについて記述する。 2020年度第1学期における北海道大学一般日本語コースの授業形式は、前年度までの対面授業とは異なり、原則オンライン形式での実施となった。オンライン形式は初めての試みであったが、Zoomによるスライド提示と口頭説明、Google Classroomによる課題管理によって、対面形式で行う授業内容のうち多くの要素をオンライン形式でも実施することができた。しかし、その一方で、漢字の書き方という身体的な実践が必要となる部分については、対面形式と同等の学習効果をあげるような方法は開発困難であった。 本報告の目的は、初級漢字科目の授業で取り扱う内容のなかで、直ちにオンライン形式に置き換え困難な漢字の書き方指導を、いかにオンライン授業で実施したかを報告することである。具体的には、対面指導の代替としてWebカメラ越しのホワイトボードとペンタブレットを使用した指導を行った。その結果、オンライン形式での指導にはいくつかの課題があるが、書き方の指導のためには、学習者と教員双方の機材の充実によって多くが解決するという結論にいたった。

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