清酒醸造過程におけるジアセチルの消長

書誌事項

タイトル別名
  • セイシュ ジョウゾウ カテイ ニ オケル ジアセチル ノ ショウチョウ

この論文をさがす

抄録

本研究では、清酒の醸造過程でジアセチルがどのように生成、消失するのかを解析するとともに、清酒で火落ち香が確認された場合に、その発生原因となる微生物が何であるか推定する方法について検討した。清酒醸造過程での経時的なジアセチルの濃度変化を解析したところ、醪(もろみ)中のジアセチル量は発酵の前半にピークがあることが分かった。一方で、ジアセチル(DA)の同族体であるペンタンジオン(PD)との量比(DA/PD)は、発酵の後半にピークがあり上槽時には、ほぼ0に近い値になることが分かった。また、火落ち菌検査で陰性であった清酒と陽性であった清酒のDA/PD値を測定したところ、火落ち菌検査で陽性であった清酒ではDA/PD値が0に近い値となったことから、清酒が火落ち菌汚染したかどうかの判別にDA/PD値が参考になると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ