未出穂型ソルガムと極早生ライムギによる輪作体系の乾物収量および栽培特性

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  • Dry Matter Yield and Cropping Characteristics of a Crop Rotation System with Unearned Sorghum and Very Early Maturing Rye

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抄録

準高冷地におけるライムギ-ソルガム輪作体系の効率化のため、極早生ライムギと未出穂型ソルガムを用いた輪作体系の検討を行った。本論文では2018年から実施している調査のうち、2022年および23年の結果を報告する。収量性は年間乾物収量が2022年で250kg/a を超え、減収した2023年も200 kg/a を超えた。2023年に減収した原因は、ソルガム栽培においてヒエノアブラムシの虫害が著しかったためである。一方、作業性はライムギ収穫からソルガム播種まで両年とも3週間以上確保することができ、課題であったライムギ収穫とソルガム播種の作業の密集を避け、余裕を持って作業が行えることが確認できた。2023年のソルガム栽培では圃場内で生育ムラが発生し、圃場北西側で減収した。減収した北西側では硝酸態窒素の減少が確認された。圃場内で生育に差が生じた原因として、硝酸態窒素が流亡し、ソルガムが利用可能な硝酸態窒素が減少した可能性とソルガムの硝酸態窒素吸収能が低下し、余った硝酸態窒素が流亡し、結果として土壌の硝酸態窒素量が減少した可能性の2つが考えられた。しかし、原因の特定には至れなかった。そのため今後は原因の特定と生育ムラの解消のための方法の検討が必要である。

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信州大学農学部AFC報告 22 : 7-14, (2024)

収録刊行物

  • 信州大学農学部AFC報告

    信州大学農学部AFC報告 22 7-14, 2024-03-31

    信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター

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