看護実践における“文化ケア” : 文化人類学的視点からの一考察

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タイトル別名
  • “Cultural Care” in current nursing practice : A study with the perspective of cultural anthropology
  • カンゴ ジッセン ニ オケル"ブンカ ケア" : ブンカ ジンルイガクテキ シテン カラ ノ イチ コウサツ

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抄録

本研究は、文化人類学的な文化の定義を整理し、日本国内の看護実践で何が文化と見なされているかを分析し、“文化とみなされるもの”に対しどのような看護実践が行われているかをLeiningerのサンライズモデルを踏まえ明らかにする。文化人類学的に文化は1)特定の社会において意味づけられるもの、2)習得される価値観、即ち生活様式や行動様式を支配するものであると位置づけられた。看護実践においても、対象とした12文献のすべてで文化を後天的に習得したものと位置付けており、特に習慣、言語、性格・感情の特徴、人種・民族、行動様式、看護者側の価値観・看護観に関わるときに意識されることがわかった。国内での文化ケア実践定着に向け、1)通常の看護実践に対象者の文化に対する看護の“意識的実践”を加える、2)対象者 -看護者間の相互関係性から、看護者は自己の文化を知り、それがどのような影響を看護実践に与え得るのかを検討する重要性が示唆された。

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