慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)における血清アルブミン値の血圧日内変動への影響

  • 安藤 大作
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 安田 元
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 小林 麻裕美
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 金田 朋子
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 吉田 衝未
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 小林 千夏
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 坂 早苗
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 谷津 圭介
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 平和 伸仁
    横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科
  • 梅村 敏
    横浜市立大学附属病院病態制御内科学

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of Serum Albumin Levels on Circadian Rhythm of Blood Pressure in Patients with Chronic Kidney Disease

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説明

背景:慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)では腎障害と血圧の夜間降圧障害の関連が報告されている.しかし,CKD における血清アルブミン値と血圧日内変動についての報告は少ないため,今回検討した.<BR>方法:進行した腎障害を認めず(血清クレアチニン値<1.5mg/dl),尿蛋白排泄によって低アルブミン血症を合併した CKD 患者を,血清アルブミン値(S-Alb)<3.0g/dlのネフローゼ群と3.0<S-Alb<4.0g/dlの低アルブミン血症群に分けて,S-Alb>4.0g/dlのコントロール群と携帯型血圧計を用いて24 時間血圧を比較検討した.<BR>結果:3 群間で 24 時間血圧には有意差を認めなかった.しかし,平均血圧の睡眠時/覚醒時の比率は,コントロール群(0.85±0.07)<低アルブミン血症群(0.91±0.08)<ネフローゼ群(0.96±0.08)の順で有意に高値を示した(p<0.05 for respective two groups).血清アルブミン値と平均血圧の睡眠時/覚醒時の比率は有意な負の相関関係を認めた(r=-0.58; p<0.001).<BR>結論:CKD 患者では,腎機能障害が進行していない段階から血圧の夜間降圧障害を認め,その程度は血清アルブミン値に相関する.

収録刊行物

  • 循環制御

    循環制御 30 (1), 8-18, 2009

    日本循環制御医学会

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