生物発光とノーベル化学賞

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  • Bioluminescence and 2008 Nobel Prize in Chemistry
  • セイブツ ハッコウ ト ノーベル カガクショウ

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抄録

2008年ノーベル化学賞は「緑色蛍光タンパク質GFPの発見と開発」を対象として,発光するオワンクラゲからGFPを発見した下村 脩 ボストン大学医学校名誉教授,線虫など生体でのGFPの発現に成功したマーティン・チャルフィー コロンビア大学教授,GFPの改良による多色蛍光タンパク質の開発を行なったロジャー・チィエン カリフォルニア大学教授の3氏に与えられた.受賞理由は,GFPが先端生命科学の広い分野において必要不可欠な科学ツールとなり,生命科学の発展に著しく貢献したことが評価されたことにある.ノーベル化学賞選考委員長は,ノーベル賞授賞式の壇上で,下村博士に「下村先生の独自性あふれる発見への軌跡に尊敬の念を抱きました」と日本語で述べられ合掌された.ここではGFPの発見を導いた生物発光の化学的基礎研究,特にその一部ではあるが下村博士の研究を中心に紹介する.

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 47 (7), 457-464, 2009

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (95)*注記

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