アフタを呈した<I>Clostridium difficile</I>腸炎の臨床的検討

  • 上田 渉
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 大阪市立十三市民病院 消化器内科
  • 有本 雄貴
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 大阪市立十三市民病院 消化器内科
  • 田中 敏宏
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 関西医科大学 消化器肝臓内科
  • 小谷 晃平
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 大阪市立大学 核医学科
  • 松井 佐織
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 淀川キリスト教病院 消化器内科
  • 佐野 弘治
    大阪市立総合医療センター 消化器内科
  • 久保 勇記
    大阪市立総合医療センター 病理部
  • 井上 健
    大阪市立総合医療センター 病理部
  • 青木 哲哉
    大阪市立十三市民病院 消化器内科
  • 大川 清孝
    大阪市立総合医療センター 消化器内科 大阪市立十三市民病院 消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • <I>CLOSTRIDIUM DIFFICILE</I> COLITIS SHOWED AN APHTHOID EROSION WITHOUT ANY PSEUDOMEMBRANOUS LESION

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抄録

C.difficile腸炎(C.difficile colitis,以下CDC)の内視鏡像としては偽膜形成がよく知られているが,実際のCDCの内視鏡像は多彩である.偽膜のみにとらわれるとCDCの診断を誤る可能性がある.今回われわれはCDC 410例中,内視鏡像を検討できた21例において,偽膜群5例,アフタ群9例,その他7例を認めた.偽膜を伴わないアフタ様びらん(以下アフタ)のみを呈するCDCの報告は少なく,今回その意義について検討した.<BR>アフタ群は偽膜群に比較して臨床症状が軽度で,炎症所見も軽かった.すなわちアフタ群はCDCのなかの軽症例であると考えられた.病歴からCDCの可能性がある場合,内視鏡像がアフタのみであったとしても嫌気性培養やC.difficileのトキシンも検査することが,その後の診断,治療に有用であると考えられた.

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参考文献 (16)*注記

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