野生のトリカブト属植物に含まれるアコニチン類含有量とマウス毒性および加熱による含有量の減少

書誌事項

タイトル別名
  • Aconitine Analogues in Wild <i>Aconitum</i> Plants: Contents Toxicity to Mice and Decrease by Boiling
  • ヤセイ ノ トリカブトゾク ショクブツ ニ フクマレル アコニチンルイ ガンユウリョウ ト マウス ドクセイ オヨビ カネツ ニ ヨル ガンユウリョウ ノ ゲンショウ
  • Aconitine Analogues in Wild Aconitum Plants: Contents Toxicity to Mice and Decrease by Boiling

この論文をさがす

説明

野生のトリカブトの葉や根などに含まれている4種のアコニチン類(AC類)をLC-MS/MSを用いて一斉定量した.また,マウスに対する毒性とAC類の定量値との関係を検討した.野生のトリカブトの葉,根,花弁,蜜腺に含まれるAC類を定量した結果,おのおの5.9,928.1,46.1,69.8 μg/gで,根の次に蜜腺の含有率が高かった.また,市販のはちみつを検査したが,AC類が検出されたものはなかった.トリカブトの根エキスのマウス毒性とAC類の定量結果は良い一致を示した.また,AC類が検出されなかったウゼントリカブトにマウス毒性は観察されなかった.4種のAC類の加熱による変化では,0.5分間ゆでた葉のAC類含有量は31.6%に減少し,そのゆで汁に54.5%移行した.また,メサコニチンを加熱してベンゾイルメサコニンに変化することが確認されたので,これが検出されてもトリカブト属植物による中毒が示唆できることが分かった.

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 54 (5), 364-369, 2013

    公益社団法人 日本食品衛生学会

参考文献 (5)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ