外陰Paget細胞の微細構造

書誌事項

タイトル別名
  • Fine Structure of the Genital Paget’s Cell
  • ガイイン Paget サイボウ ノ ビサイ コウゾウ

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説明

外陰Paget病3例(男子2例, 女子1例)のPaget細胞を電顕的に検討した。2例の外陰Paget細胞は細胞質が明るく, トノフィラメントは認められず, グリコーゲン顆粒が散在性, 集簇性に存在し, 小胞体が豊富で, 電子密度中等度の分泌様顆粒が認められた。また細胞間細管が存在し, 外陰Paget細胞間にも小型のデスモゾームが少数存在した。1例は変形したミトコンドリアないし分泌性空胞様構造, リボゾームが細胞質に顕著に認められたが, グリコーゲン顆粒, 電子密度のある分泌様顆粒はほとんど認められなかつた。ただ隣接するkeratinocyteにデスモゾームの集塊, トノフィラメントの凝集などの異型性を認めた。3例のうち2例の外陰Paget細胞はエックリン腺起源ないしエックリン器官への分化を持つ細胞と推定されたが, 1例においてはその起源ないし分化への傾向を窺うことは出来なかつた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 41 (6), 1099-1107, 1979

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

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