術後 15 年目に皮膚転移した腎細胞癌の1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Metastasis of Renal Cell Carcinoma 15 Years after Surgery
  • 症例 術後15年目に皮膚転移した腎細胞癌の1例
  • ショウレイ ジュツゴ 15ネンメ ニ ヒフ テンイ シタ ジンサイボウガン ノ 1レイ

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抄録

81 歳,男性。1992 年,左腎細胞癌と診断され,左腎摘出術を施行された。2007 年,左前額部に暗赤色の結節が出現した。結節は小豆大でドーム状に隆起しており,血管拡張性肉芽腫様の外観を呈していた。 当科受診後,本人の希望により姑息的に液体窒素凍結療法にて加療していたが,2011 年,喀血の精査時に施行した CT 検査にて右肺・右腎・右腸骨筋・左大腰筋・腹壁への左腎細胞癌の多発性転移が判明した。2012 年,左前額部の結節を全切除し,病理組織像より前額部への皮膚転移と診断した。腎細胞癌では原発巣の根治術後長期間を経て皮膚転移する例が存在する。自覚症状の乏しい紅色結節を診察し,病理組織学的に淡明細胞主体の転移性皮膚腫瘍を認めた場合,腎細胞癌の皮膚転移を鑑別に挙げる必要があることを強調した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 76 (3), 214-217, 2014

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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