実験皮膚腫瘍に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Experimental Skin Cancer
  • 実験皮膚腫瘍に関する研究-1-移植皮膚癌の電子顕微鏡的観察
  • ジッケン ヒフ シュヨウ ニカンスルケンキュウ 1 イショク ヒフ ガン ノ
  • I. Electron Microscopic Observations of Transplanted Skin Cancer
  • I. 移植皮膚癌の電子顕微鏡的観察

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説明

C3H/Heマウスに自然発生した有棘細胞癌を移植した6代目の移植癌につき電顕的に検討し, 本腫瘍の有棘細胞癌における位置付けを行なつた。本腫瘍は日本放射線医学研究所(浦野宗保博士)より提供されたもので, 腫瘍を細切し, マウスの背部を切開して刺入した。移植後3週目には, 腫瘍は拇指大に腫大した。光顕的にはBroders分類第3度の所見を示し, 電顕的には, 腫瘍細胞の核は大型で, 不整形のものもあり, 核小体も大きかつた。細胞質内ではトノフィブリルの形成はきわめて悪く, リボゾームはpolysomeをなし, 小胞体の形成はよく, ミトコンドリアは異常を示した。細胞間は不規則に開大し, ミクロビリの形成は著明であつた。細胞間ならびに細胞内小胞体内にウイルス粒子が認められた。Basal laminaは保たれていたが, 不明確なところが多かつた。本腫瘍は実験皮膚腫瘍として諸種の操作を施行しうる可能性があると考えられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 41 (4), 698-704, 1979

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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