日光角化症の診断と治療

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  • Diagnosis and Treatment of Actinic Keratosis

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日光角化症(AK)は慢性的な日光曝露により,高齢者の顔面に好発する皮膚有棘細胞癌(SCC)の早期段階の病変である。人口の高齢化を反映して日本でも患者数が増加している。AKの多くは長期間,皮膚組織表層に留まるものだが,一部は真皮内浸潤性SCCへと進展し,組織破壊性増大や転移を生じる危険性が出てくる。現時点では,どのAKが何時,真皮内浸潤性SCCへ進展するか予測できない。AKから進展するSCC患者の殆どは高齢者であり,様々な合併症を高頻度に伴うことから,侵襲的な外科手術を十分に実施できないことが少なくない。従って,AKの段階で適切な治療を実施することが望ましい。本稿ではAKの基礎的研究成果や疫学的実態を取りまとめるとともに,AKの診断と治療について,欧米各国の診療ガイドラインを参照しつつ,人種差(スキンタイプ),伝統的治療法および医療保険制度の相違なども考慮に入れ,日常診療に役立つよう,具体的に記載した。

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