Primary cutaneous marginal zone lymphomaと考えた1例

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  • A case of primary cutaneous marginal zone lymphoma

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抄録

66歳,男性。初診の7年前より右前胸部の瘙痒を伴う紅色局面に気付いていた。ステロイド外用薬を塗布したが,次第に全身へ拡大した。体幹から両下腿にかけて,浸潤を触れる地図状の紅色局面と紫斑・色素沈着を認める。組織学的には,病変の主体が表皮直下から真皮中層である。Grenz zoneを挟んで濾胞様構造がみられ,稠密な小型リンパ球主体の細胞浸潤と,胚中心には中~大型の軽度異型性のある棍棒状の核を持つ細胞も混在する。浸潤細胞の多くはCD20+B細胞で,BCL−2(+)である。その他の免疫染色はCD3+,CD4+,CD5+,CD8−,CD10−,CD30−,MUM1−。遺伝子検査でIGH遺伝子の再構成認め(DH7/JH+),TRB遺伝子再構成は認めない。Light chain restriction (in situ hybridization) λκいずれも陰性。Pseudolymphomaとの鑑別に苦慮したprimary cutaneous marginal zone lymphomaとして慎重に経過観察をしている。

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