上顎歯肉に発症したエイズ関連形質芽細胞リンパ腫の1例

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  • A case of AIDS-related plasmablastic lymphoma of the upper gingiva

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形質芽細胞リンパ腫(Plasmablastic lymphoma, 以下PBL)はHIV陽性者の口腔内に発生する予後不良の非Hodgkinリンパ腫として知られている。今回われわれは,上顎歯肉に発症したエイズ関連PBLの1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。患者は61歳の男性で,上顎左側第二大臼歯周囲歯肉の腫脹を主訴に紹介となった。生検標本の病理組織学的および免疫組織化学的検索により病変はPBLと診断された。血液検査の結果,HIV抗原および抗体が陽性で,HIV-1定量PCRおよびCD4陽性細胞数がそれぞれ51,000 copies/mlおよび105 cells/μl であると判明した。 血液腫瘍内科医によるAntiretroviral therapyが開始後,上顎歯肉の腫瘤はPBLに対する化学療法は行うことなく急速に消退した。現在,Antiretroviral therapy開始後2年が経過しているが,HIV感染に対するコントロールは良好で,PBLの再燃も認められていない。

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