術前補助化学療法が奏効した食道類基底細胞癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Basaloid Carcinoma of the Esophagus Successfully Treated as Neoadjuvant Chemotherapy

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抄録

症例は44歳,男性.食事摂取時のつかえ感を主訴に来院された.上部消化管内視鏡検査にて,胃噴門部に食道浸潤を伴う3型病変を認め,生検で低分化型腺癌と診断とした.腹部CTで高度リンパ節転移を認めたため,術前化学療法の方針とし,S-1/CDDPを2クール行った後,胃全摘術を施行した.術後の病理組織検査では,腫瘍細胞が充実性胞巣を形成し,PAS染色陽性の基底膜様の構造物がみられることから食道類基底細胞癌と診断した.現在,術後24カ月経つが再発などは認めていない.今回われわれは術前胃癌の診断にてS-1/CDDPを施行し,良好な結果を得ることができた食道類基底細胞癌の1例を経験したので文献的考察を加え報告する.

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