溶媒抽出及び固相抽出法を用いる生体試料中のジフェニルアルシン酸の選択的分離法と黒鉛炉原子吸光法による定量

書誌事項

タイトル別名
  • Selective Separation of Diphenylarsinic Acid in Biological Samples by Combined Solvent Extraction with Solid-Phase Extraction and Determination by Graphite-Furnace Atomic-Absorption Spectrometry
  • ヨウバイ チュウシュツ オヨビコソウ チュウシュツホウ オ モチイル セイタイ シリョウ チュウ ノ ジフェニルアルシンサン ノ センタクテキ ブンリホウ ト コクエンロ ゲンシ キュウコウホウ ニ ヨル テイリョウ

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抄録

生体試料中のジフェニルアルシン酸(DPAA)定量法として,試料のアルカリ分解液中のDPAAを溶媒抽出及び固相抽出法を利用して選択的かつ効率よく抽出し,黒鉛炉原子吸光法に供する方法を開発した.試料のアルカリ分解液中のDPAAは,抽出補助剤として,ヨウ化カリウム及びシステインを添加することにより効率よく抽出でき,固相抽出法により共存する他の無機及び有機ヒ素化合物等の夾雑物からDPAAを単離できた.本法で作成した検量線は,0~50 ng/mlの範囲で直線性を示し(r =0.999,n =3),10 ng/mlの標準液を5回繰り返し抽出した際の測定値の相対標準偏差は約3% であった.また,マウス脳及びDPAA投与マウス脳,肝,腎を用いての回収率は87~98% で,測定値の相対標準偏差は15% 以下であり,臓器試料での検出下限値は50 ng/gである.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 55 (1), 9-13, 2006

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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