酵素・メディエーター積層修飾電極における触媒定常電流の膜厚依存性

  • 石井 章夫
    京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻
  • 辻村 清也
    京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻
  • 加納 健司
    京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Dependence of Steady-State Catalytic Current on the Thickness of an Enzyme-Mediator-Immobilized Layer Fabricated by Layer-by-Layer Method
  • コウソ メディエーター セキソウ シュウショク デンキョク ニ オケル ショクバイ テイジョウ デンリュウ ノ マクアツ イソンセイ

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説明

メディエーター型酵素修飾電極の設計では,酵素利用効率の向上,酵素固定化膜内電子移動,膜での基質の物質輸送などを念頭においた酵素修飾膜厚の制御が非常に重要な因子となっている.本研究では,酵素固定化膜の膜厚を操作回数で簡便に制御できる静電的相互作用を利用したレイヤーバイレイヤー法に注目し酵素電極を作製し,評価方法の検討を行った.アニオン性であるκ-カラギーナンとカチオン性であるピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼとメディエーターであるオスミウム修飾ポリマーから成る酵素•メディエーター積層修飾電極を作製した.バイオエレクトロカタリシス反応の膜厚依存性を触媒定常電流により評価した.膜厚が増えるにつれて触媒定常電流値は増加し,やがて限界値に達した.この膜厚依存性挙動を,酵素反応速度パラメーター,メディエーター及び酵素濃度,メディエーター拡散係数などをパラメーターとする反応層理論に基づいた理論式で解析できることを実証した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 56 (6), 419-424, 2007

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (33)*注記

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