カップ積層型カーボンナノチューブの発光現象とマイクロチップ電気泳動への応用

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  • 井上 陽介
    名古屋大学大学院工学研究科化学・生物工学専攻
  • 岡本 行広
    名古屋大学大学院工学研究科化学・生物工学専攻 名古屋大学予防早期医療創成センター
  • 加地 範匡
    名古屋大学大学院工学研究科化学・生物工学専攻 名古屋大学予防早期医療創成センター
  • 渡慶次 学
    名古屋大学大学院工学研究科化学・生物工学専攻 名古屋大学予防早期医療創成センター
  • 馬場 嘉信
    名古屋大学大学院工学研究科化学・生物工学専攻 名古屋大学予防早期医療創成センター 名古屋大学プラズマナノ工学研究センター 産業技術総合研究所健康工学研究センター 自然科学研究機構分子科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Luminescence of Cup-Stacked Carbon Nanotubes and Its Application to Microchip Electrophoresis
  • カップ セキソウガタ カーボンナノチューブ ノ ハッコウ ゲンショウ ト マイクロチップ デンキ エイドウ エ ノ オウヨウ

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抄録

従来，マイクロチップ電気泳動でレーザー励起蛍光検出を用いて高感度検出を試みる際に試料の蛍光標識を行う．しかし，蛍光標識は煩雑な操作，標識に伴う分離能の低下及び低濃度試料の蛍光誘導体化効率の低下という問題を有しており，蛍光標識を不要とする高感度検出法の開発が望まれている．著者らは遠心操作によりカップ積層型カーボンナノチューブ（cup stacked carbon nanotubes，CSCNTs）が蛍光を発することを見いだし，泳動液へのCSCNTsの添加によりDNAのマイクロチップ電気泳動分離及び非標識（間接蛍光）検出に成功した．CSCNTsは蛍光を有することに加えて，製造段階でのアスペクト比の調整やCSCNTs表面への機能性分子の固定化が容易であるためにマイクロチップ電気泳動のみならず様々な分野における活用が今後期待される．

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 58 (6), 517-521, 2009

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (46)*注記

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