テレフタル酸とエチレングリコールとの直接エステル化反応によって得ら九る生成物の重縮合反応

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  • Polycondensation Reaction by the Direct Esterification of Terephthalic Acid with Ethylene Glycole

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説明

テレフタル酸とエチレングリコールとの直接エステル化反応によって得られる生成物を重縮合し,ポリエチレンテレフタレートとするときの重縮合反応を,粘度の上昇および残存カルボン酸量の減少挙動の点からみて検討し,以下の結果を得た。重縮合以前の直接エステル化生成物中のカルボン酸残存率(1-P)は,重縮合反応時の粘度上昇および残存COOH基量の減少の経時変化に大きな影響をおよぼし,生成ポリエステルの重合度,残存COOH基量を規制する。また-方,重縮合以前の直接エステル化生成物中の未エステル化カルボン酸残存率を一定としたとき,エステル化生成物中の全テレフタル酸単位に対する全エチレングリコール単位のモル比(G)も同様な影響をおよぼす。重縮合前の直接エステル化生成物中の残存未エステル化COOH基の量に対する末端OH基の量の比をRとするとyRはR=[G(2-P)-1]/G(1-P)で表わされる。生成ポリエステルの残存COOH量を20eq./106g以下にするためのRの最小値は,重縮合触媒の種類によって異なり,Sb203を使用したとき4.0,GeO2を使用したとき2,4であった。またs重縮合触媒にSb203を使用したとき,酢酸鉛,酢酸スズ(W)が助触媒としていちじるしく効果を示した。さらに,安定剤としてトリフェニルポスファイトの使用は,生成ポリエステルの耐熱分解抑制剤として効果が認められたが,エステル交換法により生成するポリエステルの場合ほどいちじるしい効果を示さないことを知った。

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