血球貪食性リンパ組織球症を合併し死亡した伝染性単核球症の1例

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タイトル別名
  • A case of infectious mononucleosis with a poor prognosis

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説明

症例は21歳男性. 発熱, 咽頭痛を主訴に受診. 採血上, 肝機能の悪化を認め, 伝染性単核球症を疑われ, 紹介となった. 当院受診時, 口蓋扁桃への白苔付着を認め, 採血上AST・ALT, LDHの高値を認めた. また, 頸部リンパ節の腫脹を認め, EBウイルス抗体陽性の所見より, 伝染性単核球症と診断し, 入院のうえ, 対症療法を開始した. 加療開始後約1週間で咽頭痛の軽快, 炎症所見の改善を認めたが, 全身倦怠感の増悪, 脾腫, 黄疸が出現した. 第22病日には急激な血小板数の低下を認めたため, この原因はEBV初感染による血球貪食症候群の併発であった. 化学療法や免疫抑制療法を開始するも, 改善せず, 不幸な転帰をとった.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 25 (2), 179-182, 2012

    日本口腔・咽頭科学会

参考文献 (9)*注記

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