当科における耳下腺悪性腫瘍症例の検討

  • 稲村 直哉
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
  • 本間 明宏
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
  • 福田 諭
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical investigation of malignant parotid tumors

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抄録

過去19年5か月間の耳下腺原発悪性腫瘍1次症例55例について検討した. 組織型は13種類あり, 粘表皮癌12例と腺様嚢胞癌11例が比較的多かった. TNM分類ではT1が5例, T2が18例, T3が10例, T4が22例, リンパ節転移は7例あり全てN2であった. M1は6例あり, 肺転移5例, 腋窩転移1例であった. 初診時の顔面神経麻痺 (FP) の有無では, FP+が19例, FP-が36例であった. 5年粗生存率は全体で73%. 組織型でみると, 未分化癌33%, 腺癌40%, 粘表皮癌62%, 多形腺腫由来癌67%, 腺様嚢胞癌と腺房細胞癌は100%であった. T分類では, T1が100%, T2が88%, T3が90%, T4が44%であった. FP+は36%, FP-は94%であった. T4およびFP+は予後不良であった.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 22 (2), 167-172, 2009

    日本口腔・咽頭科学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (13)*注記

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