キャパシタンス式水分計による関東ロームの土壌水分測定

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タイトル別名
  • Soil Moisture Measurement of Kanto Loam by the Capacitance Probe
  • キャパシタンスシキ スイブンケイ ニ ヨル カントウ ローム ノ ドジョウ スイブン ソクテイ

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説明

 キャパシタンス式水分計は,土壌を撹乱させることなく同地点を複数深度で土壌水分量を測定できる測器である.しかしながら,キャパシタンス式水分計は砂質土壌に対しての研究例はあるが,火山灰土のような細粒土での適用例は少ない.したがって,本論文では,関東ロームからなる森林土壌にキャパシタンス式水分計を適用し,土壌水の体積含水率の測定の可能性を検討することを目的とした.<BR> SF値(相対的な共振周波数)が0.82から0.92の範囲では得られた体積含水率と正の相関が得られたが,SF値が0.92以上の範囲では負の相関となった.負の相関となった範囲では,SF値の増加に伴い土壌の固相率も増加していた.固相率による影響を考慮することで,SF値と体積含水率に高い相関が得られた.得られたキャリブレーション式を用いて,キャパシタンス式水分計の測定誤差を算出すると,±2.96 %となった.アカマツ林内における現地観測では,キャパシタンス式水分計は降雨に対して素早い応答を示しており,実際の現象をリアルタイムで測定することが可能であるといえる.

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