職域ヘルスプロモーション(WHP)の変遷と成果

書誌事項

タイトル別名
  • The trend and outcomes of workplace health promotion in Japan
  • 職域ヘルスプロモーション(WHP)の変遷と成果 : 有効で感謝される働き盛り世代の健康支援とヘルスリテラシーの向上を目指して
  • ショクイキ ヘルスプロモーション(WHP)ノ ヘンセン ト セイカ : ユウコウ デ カンシャ サレル ハタラキザカリ セダイ ノ ケンコウ シエン ト ヘルスリテラシー ノ コウジョウ オ メザシテ
  • ―有効で感謝される働き盛り世代の健康支援とヘルスリテラシーの向上を目指して

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抄録

<p>目的:本稿では,シンポジウムⅠでの職域からの話題提供者として,職域ヘルスプロモーション(以下WHP)の変遷と成果について,世界の動向と日本の現状について解説した.さらに今後の展望について,健康経営やヘルスリテラシーの視点から述べた.</p><p>内容:国際産業衛生学会(ICOH)やWHOのHealthy Workplace Framework and Model等では,働く人の健康確保のために安全衛生とヘルスプロモーションを統合すべきと叫ばれており,WHPの重要性は増している.日本の政策からも,健康増進法(2003年),高齢者医療確保法(2008年),健康経営銘柄(2014年),ストレスチェック制度(2015年)とWHPの動きは加速しているように見える.ヘルスプロモーション・健康教育国際連合(IUHPE)のエビデンスブックでは,WHPに関する論文が58題取り上げられており,禁煙,高血圧,フィットネス/運動,体重コントロール等の分野で介入効果があるとしている.日本におけるWHPのエビデンスは不足しているものの,健康経営に取り組む企業では,経営層や社員の参画により,健康を大事にする風土の醸成や健康関連指標の改善,ヘルスリテラシーの向上につながる良好実践が蓄積されつつある.</p><p>結論:WHPのゴールは,医療費適正化や単なる疾病予防だけでなく,社員と組織のヘルスリテラシーを高めることである.少子高齢化・低成長・健康格差拡大の時代に,企業の生産性(productivity)も見据えつつ,新たな労働と健康の調和が求められている.</p>

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