公立学校への空調導入の効果に関する研究 : 継続調査による教育面・健康面・環境面の効果

  • 伊坂 善明
    三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社:京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 宮川 鮎子
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 飛田 国人
    大阪府立大学現代システム科学域
  • 松原 斎樹
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 宗田 好史
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Setting up Air-Conditioners into Public Schools : Effects on the learning attitude, health and environmental education based on the continuing investigation
  • コウリツ ガッコウ エ ノ クウチョウ ドウニュウ ノ コウカ ニ カンスル ケンキュウ : ケイゾク チョウサ ニ ヨル キョウイクメン ・ ケンコウメン ・ カンキョウメン ノ コウカ

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抄録

長岡京市の公立学校3校を対象として,普通教室にエアコンが導入された2008年から猛暑の2010年までの3ヵ年にわたってエアコン導入による温熱環境面及び教育面・健康面,環境面での効果について評価した。その結果,空調教室の室温は,3年間通じて夏は30℃以下が望ましく,最も学習に望ましい条件は25〜28℃程度とする文部科学省の「学校環境衛生の基準」の範囲内であったが,エアコンの入っていない教室は,基準を満たしておらず,エアコン無しでは過酷な環境にあったといえる。児童・生徒のエアコン導入の評価は,3年間通じて高い結果であった。一方,教員は3年間通じて教育面の効果が顕著に表れていると評価し,健康面でも一定の効果が出ていると評価された。しかし,28℃での設定温度には問題があることを指摘している。環境面では,エアコン導入が環境教育につながると捉える教員は少ない結果であったが,エアコンの使い方によってエネルギー消費量が異なることなどの具体的な情報を提供していくことで,環境教育を行っていく必要がある。

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参考文献 (14)*注記

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