化学合成,DFT計算,NMR解析を利用する真の(–)-baulamycin類の全合成

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抄録

Baulamycin A,BはMRSAに有効な新規抗菌薬として期待されているが,天然からの単離量が極めて少ない上に,柔軟な立体配座をとるため立体化学の決定が困難な化合物である.今回,Aggarwalらは高度な合成化学と計算化学,精密なNMR解析を組み合わせることでその絶対立体配置を訂正し,天然物と同一の立体化学を有するbaulamycin類の全合成を達成したので紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Wu J. et al., Nature, 547, 436-440(2017).<br>2) Tripathi A. et al., J. Am. Chem. Soc., 136, 1579-1586(2014);ibid. erratum 136, 10541(2014).<br>3) Fawcett A. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 55, 14663-14667(2016).

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 54 (3), 251-251, 2018

    公益社団法人 日本薬学会

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