てんかんにおける発作間欠時頭痛および発作後頭痛の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Interictal and Postictal Headaches in Patients with Epilepsy

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説明

てんかんにおける頭痛の特徴を知るために、てんかん患者275名を対象に質問紙を用いて直接問診した。発作間欠時頭痛 (IH) は49%に認められ、出現頻度は月単位が最も多く、その性状は拍動性と持続性とが同程度にあり、強度は軽いが長時間続く傾向があった。また、これらIH群では非IH群に比し女性および頭痛の家族歴が有意に多く、年齢が低い傾向があったが、他のてんかん臨床因子に差はなかった。発作後頭痛 (PH) は35%に認められ、その67%が発作後ほとんど常に出現し、性状はやや持続性が多く、強度は軽度から重度まで比較的均等にあり、長時間続く傾向があった。臨床因子との関連では全身強直間代けいれん発作に多く伴う傾向があった。以上より本研究からはIHおよびPHともに、従来指摘のある偏頭痛との共通点は明らかではなく、IHはてんかんの病態よりも個々の素因との関連が推測される一方、PHには発作型が関与している可能性が示唆された。

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 17 (1), 27-33, 1999

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (27)*注記

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