新式醤油に関する研究(第11報)

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タイトル別名
  • Studies on Shinshiki Shoyu (Semi-chemical Soy Sauce). Part XI
  • Improving Effects of Extracting the Carbohydrate from Defatted Soybeans and the Active Charcoal Treatment of Acid Hydrolysates for Yeast Fermentation
  • 分解原料より炭水化物の除去並びに分解液の活性炭処理と醗酵性

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抄録

(1) 脱脂大豆を3%塩酸侵漬, 0.05~0.10N-塩酸70~75%酒精加熱等の処理により炭水化物を可及的に抽出除去した後塩酸分解すると,原料中炭水化物含量の少いものほどTN利用率, FN,グルタミン酸の生成が大で,酸度,フルフラール,全カルボニル,蟻酸,レブリン酸その他の有機酸等が著しく減少する.<br> (2) 以上の如く醗酵阻害物質の生成が少いのでこれに麹や酵母を添加すると旺盛な醗酵を示す.<br> (3) 塩酸分解液に活性炭を添加するとメラニン色素,アルデヒド,α-ケト酸等はよく吸着されるが,一般有機酸の吸着は少く,活性炭処理のみでは有機酸に原因する醗酵阻害性は殆ど除かれない.<br> (4) 活性炭に吸着除去される物質として,アルデヒド類としてフルフラール,バニリン,シリンガアルデヒド,イソバレルアルデヒド,アセトアルデヒド,アクロレイン,酸性物質としてレブリン酸,シリンガ酸,バニリン酸,α-ケト酪酸,プロトカテキュ酸,ピルビン酸,コハク酸,酢酸,蟻酸,酪酸その他の有機酸を確認した.

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