脂質ナノ粒子を用いた核酸医薬デリバリー

  • 岡本 彩香
    静岡県立大学大学院 薬学研究院 医薬生命化学教室
  • 浅井 知浩
    静岡県立大学大学院 薬学研究院 医薬生命化学教室
  • 奥 直人
    静岡県立大学大学院 薬学研究院 医薬生命化学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Development of nucleic acid delivery system using lipid nanoparticles
  • シシツ ナノ リュウシ オ モチイタ カクサン イヤク デリバリー

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抄録

統計的に日本人の3人に1人以上が罹患するといわれるがんは、我が国の死因別死亡率の第1位を占めており、より有効な抗がん剤の開発が望まれている。筆者らは、低分子医薬、抗体医薬に次ぐ抗がん剤シーズとして、がんにおける異常なシグナル伝達を特異的に遮断し、がん細胞を選択的に細胞死へと導きうる核酸分子、特に低分子2本鎖RNAに着目した。2本鎖RNAの臨床応用にはDDS技術が不可欠であることが広く認識されている。筆者らはリポソームや脂質ナノ粒子を核酸のDDSに応用し、がん選択的な核酸送達および効率的なRNA干渉の誘導を示してきた。本稿では、筆者らが開発したポリカチオンリポソームや抗体修飾脂質ナノ粒子を用いたがんへの核酸送達について、近年の知見を紹介する。

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参考文献 (19)*注記

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