術前血清CKが異常高値を示した肺扁平上皮癌の1切除例

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タイトル別名
  • An Operable Case of Squamous Cell Carcinoma of the Lung with Elevated Serum Creatine Kinase Level

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背景.肺癌患者において血清クレアチンキナーゼ(creatine kinase:CK)値が腫瘍マーカーのひとつとなることがある.症例.症例は61歳女性.検診で胸部異常陰影を指摘され当院受診となった.入院時の採血でCK分画が正常な高CK血症を呈していた.術前の精査にて神経筋疾患は除外された.胸部CTでは左S10に不整形結節を認めた.喀痰及び気管支鏡検査にて肺扁平上皮癌と診断し(cT2N0M0 stage IB),左肺下葉切除術を施行した.免疫染色にて腫瘍細胞にCK-MMとCK-BBの発現を認めた.術後5年経過した現在まで再発の徴候は認めていない.結論.血清CKの上昇は腫瘍細胞の産生によるものと考えられ,血清CK値が術後再発を予見させるひとつの指標となりうると考えられた.<br>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 50 (2), 162-165, 2010

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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