調理中に鉄鍋から溶出する鉄量の変化
書誌事項
- タイトル別名
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- Elution of Iron from an Iron Pot during Cooking
- チョウリ チュウ ニ テツナベ カラ ヨウシュツスル テツリョウ ノ ヘンカ
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説明
一般の調理に鉄鍋を使用することによりどの程度の鉄が溶出するかについて検討し,以下の結果を得た.<BR>1.鉄の溶出量は添加調味料に影響され,食酢,トマトケチャップ,食塩の順に多く,特に食酢添加における鉄溶出量は顕著に増加した.さらに加熱時間が長いほど,鉄溶出量が増加した.<BR>2.鉄の溶出量は油の使用により減少する傾向がみられた.<BR>3.鉄鍋で調理した食物中の鉄含量はステンレス鍋で調理したものに比べて多かった.<BR>4.鉄鍋,鉄びんから溶出した鉄の78~98%が吸収されやすい2価鉄であり,中でも食酢添加では98%とほとんど2価鉄で,しかも安定性に優れていた.<BR>以上の結果は,調理における鉄鍋の使用は生体利用性の高い鉄摂取量を増加させ,貧血改善に有効であることを示唆するものである.
収録刊行物
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- Journal of Cookery Science of Japan
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Journal of Cookery Science of Japan 36 (1), 39-44, 2003
The Japan Society of Cookery Science
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204739534464
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- NII論文ID
- 110001171532
- 130004401043
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- NII書誌ID
- AN10471022
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- NDL書誌ID
- 6466622
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- ISSN
- 13411535
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可