ι-カラギーナンのゲル物性に及ぼす副材料等の影響

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タイトル別名
  • Effects of Added Materials on the Physical Properties of ι-carrageenan Gel
  • イオタ カラギーナン ノ ゲル ブッセイ ニ オヨボス フクザイリョウ トウ ノ エイキョウ

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説明

ι-カラギーナンは離漿のない粘弾性の強いゲルを形成するが, 特有の海藻臭が伴うため, 今までゲル化剤としてあまり検討されてこなかった。そこで,ι-カラギーナンの基本的なゲル特性について検討し,実用に適応できるゲルを調製することを試みた。ι-カラギーナンに牛乳を用いて調製したゲルは,その特有の海藻臭がマスキングされてゲルとして好ましいものとなり, しかもゲル化力も顕著に増強された。ι-カラギーナンのゲル化に対する至適濃度は, 添加材料によって異なり,水のみのゲルでは1.8-2.0%,15%砂糖添加ゲルは1.2-1.4%,50%牛乳液使用のゲルは0.5-0.7%, 50%牛乳液と15%砂糖添加ゲルでは0.4-0.6%の濃度範囲であった。牛乳液,砂糖添加のι-カラギーナン,κ-カラギーナンゲルの各々の至適使用濃度は0.5%,0.15%であった。ι-カラギーナンにκ-カラギーナンを併用添加した牛乳液,砂糖添加ゲルは, 適度な硬さで保形性のよいしかも離漿のない, 嗜好性の高いゲルとなった。このときι-カラギーナンとκ-カラギーナンを併用する配合割合は, 各々の至適濃度のι-カラギーナンは30~50%, κ-カラギーナンは70~50%であった。

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