-
- 射場 敏明
- 順天堂大学救急・災害医学
この論文をさがす
説明
生体侵襲に伴い,さまざまな種類の細胞において,いろいろな細胞死が誘導される.これらの細胞死が,侵襲の緩和やさらなる増幅にかかわっていることが知られるようになったのはごく最近のことである.細胞死形態についても,かつてはアポトーシスとネクローシスというシンプルな対立構図で理解されていたが,最近の研究では未知のものまで含めて多数の細胞死形態が存在していることが明らかにされており,パラダイムシフトが生じている.特に炎症の最前線で機能する好中球については,2004 年にneutrophil extracellular traps(NETs)放出を伴う新たな細胞死形態であるNETosis が報告され,近年注目を集めている.ここでは特に侵襲とそれに対する生体反応に深くかかわっている好中球の細胞死に関する最近の知見をまとめ,併せて生体侵襲や血液凝固との関連を解説する.
収録刊行物
-
- 外科と代謝・栄養
-
外科と代謝・栄養 51 (1), 1-7, 2017
日本外科代謝栄養学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204761198592
-
- NII論文ID
- 130006855378
-
- ISSN
- 21875154
- 03895564
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可