頻発性心室性期外収縮患者の予後の検討

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タイトル別名
  • Prognosis of Patients with Frequent Ventricular Premature Contractions.

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説明

心室性期外収縮 (VPC) が頻発している患者における予後の検討を行った.対象は1987年1月より同年12月までにVPCが1000発以上認められ, 予後が確認できた連続81例 (男性48例, 女性33例) である.これらを生存群 (S群) , 心臓死群 (CD群) , 非心臓死群 (NCD群) の3群に分け, VPC数, 2連発数, 最大連発数, 年齢, 基礎疾患の有無, Lown分類, 抗不整脈薬投与の有無について検討した.結果は2連発数, 最大連発数及び基礎疾患の存在はCD群がS群に比し有意に多く, 年齢は他群に比しS群が有意に若年であった.VPO総数, 抗不整脈薬投与の有無及びLown分類の割合は3群間に有意差はなかった.しかしLown IV bの割合は死亡群ではS群に比し有意に大であった.以上より連発性VPC及び心臓基礎疾患の存在が予後に関係しており, 連発性VPC症例に対しては, 心機能の把握及び基礎疾患の検索を行い, その後の心事故発生の予防を目標に管理及び治療が必要と考えられた.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 16 (2), 146-152, 1996

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

参考文献 (18)*注記

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