河川両岸で地形的特徴の異なる地域における海風の観測調査

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タイトル別名
  • Field observations of sea breezes along the river as the border of the different topographies
  • カセン リョウギシ デ チケイテキ トクチョウ ノ コトナル チイキ ニ オケル カイフウ ノ カンソク チョウサ

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説明

本研究の目的は,河川とその両岸での地形的な特徴の違いが海風の構造に及ぼす影響について把握することである.調査対象河川として愛知県の境川を選定し,境川の上流 5~7 km 付近における小気候観測を 2002 年の夏季に行った.境川は尾張地域と三河地域の境をなす河川であり,境川の両岸にはそれぞれ地形的な特徴の異なる段丘面が形成されている.小気候観測の結果,夏季晴天日の日中において,平坦な平野が広がる境川左岸では海風が強く,海風による暑熱環境の緩和効果が現れることを示した.一方,丘陵地を背後に控え,2 段の河岸段丘面が形成されている境川右岸では海風が弱く,海風による暑熱環境の緩和効果が現れにくいことを,観測結果に基づいて示した.河川周辺,平坦な平野が広がる左岸と,2 段の河岸段丘を形成し背後が丘陵地となっている右岸とでは,それぞれの小地形の影響により海風の状態とその暑熱環境に対する緩和効果が異なることが明らかになった.<br>

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参考文献 (14)*注記

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