直腸原発c‐kit陽性gastrointestinal stromal tumor (GIST)の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Gastrointestinal Stromal Tumor of Rectum with Immunohistochemically Positive for C-kit
  • チョクチョウ ゲンパツ c-kit ヨウセイ gastrointestinal stromal tumor GIST ノ 1レイ

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抄録

症例は78歳, 男性. 排便時下血を主訴に近医を受診し直腸腫瘍の診断にて当科紹介入院. 精査にて直腸Rb'左側, 歯状線直上の頂上に潰瘍を伴う径5cm大の半球状の粘膜下腫瘍と診断し, 腹会陰式直腸切断術を施行した. 腫瘍径は47×40×35mmで病理組織学的には主に紡錘形細胞からなり, それらは束をなし錯綜性に配列・増殖し一部に核分裂像を認めた. 腫瘍細胞は免疫学的染色でc-kit (+), CD34(+), α-SMA (−), S-100 (−) でありgastointestinal stromal tumor (GIST), uncommitted type, malignantと診断された. 術後2年7ヵ月経過する現在も再発の徴候は認められていないが経過観察が必要と考えられた. c-kit陽性直腸原発GISTの本邦報告例は18例と少ないが, 今後c-kitを用いた診断, 分類が基本となると考えられる.

収録刊行物

  • 山口医学

    山口医学 53 (2), 109-114, 2004

    山口大学医学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (32)*注記

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