肺ヒストプラズマ症の1手術例

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  • A CASE OF PULMONARY HISTOPLASMOSIS TREATED SURGICALLY

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説明

ヒストプラズマ症は国内では稀な真菌感染症であるが,近年輸入真菌症として国内発症例を散見する.今回われわれは肺ヒストプラズマ症の1手術例を経験したので報告する.症例は海外渡航歴を有する63歳,男性.検診にて胸部異常影を指摘され受診した.右S1に10mm大の腫瘤を認めた.気管支鏡検査では確定診断に到らなかったが,画像上肺癌が強く疑われることより胸腔鏡補助下右上葉切除およびリンパ節郭清を施行した.病理組織所見は,中心部に乾酪壊死を伴う肉芽腫病変であり,悪性所見はなかった.Grocott染色により濃染される数ミクロン大の卵円形真菌を多数認め,その形態よりヒストプラズマ症と診断した.所属リンパ節にも同様の肉芽腫病変および菌体を確認した.ヒストプラズマ症は再発の危険性もあり,慎重な経過観察が必要と考えられた.

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