肺過誤腫と共存した肺癌肉腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Pulmonary Carcinosarcoma Coexisting with Pulmonary Hamartoma
  • 症例 肺過誤腫と共存した肺癌肉腫の1例
  • ショウレイ ハイ カゴ シュ ト キョウソン シタ ハイガン ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

症例は63歳,男性.40カ月前に指摘された右上葉肺結節の増大と右下葉に新たな肺腫瘤の出現を認めた.喫煙者であったため禁煙後に気管支鏡を施行し,右下葉肺腫瘤が扁平上皮癌と診断された.この間,2カ月の経過で右上葉肺結節に著変はなかったが,右下葉肺腫瘤はさらに増大していた.右上葉肺過誤腫疑い+右下葉扁平上皮癌cT2bN0M0の術前診断で右上葉部分切除+右下葉切除+ND2a-1を施行した.病理組織学的に右上葉病変は肺過誤腫,右下葉病変は扁平上皮癌と軟骨肉腫の混在からなる肺癌肉腫pT3N2M0と診断された.肺癌肉腫は癌腫と肉腫の混在からなる稀な肺悪性腫瘍である.肺過誤腫は最も頻度の高い肺良性腫瘍で,しばしば肺癌との共存が報告されている.しかし,本症例のように肺癌肉腫と共存した報告は検索しえた限りでは他に認められなかった.稀な症例を経験したので報告する.

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参考文献 (7)*注記

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