SRQ-D II 31とSRQ-D II 15の信頼性・妥当性の検討 : 第1報

書誌事項

タイトル別名
  • Development and Validation of Self Rating Questionnaire-Depression II 31 and SRQ-D II 15 : First Report
  • SRQ-D 2 31とSRQ-D 2 15の信頼性・妥当性の検討(第1報)
  • SRQ D 2 31 ト SRQ D 2 15 ノ シンライセイ ダトウセイ ノ ケントウ ダイ 1ポウ

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抄録

目的: SRQ-D (self rating questionnaire of depression)は,仮面うつ病のスクリーニング検査として医療機関で活用されているが,情報量が乏しく簡便性に欠ける点が問題点として挙げられる.そこで,抑うつ状態の評価を目的としてSRQ-Dを改良してSRQ-D II 31を作成し,信頼性・妥当性を検討した,さらに,大うつ病性障害のスクリーニング検査としてSRQ-D II 15を作成し,検討を重ねたので報告する.方法: 正常対照群129名,患者群34名にSDS・SRQ-D II 31とM.I.N.Iによる診断面接を行った.また,正常対照群には再テストを行った.結果: まず,SRQ-D II 31を因子分析して,1因子31項目を抽出した.この質問紙の内的整合性は高かった.SRQ-D II 31の中で因子負荷量の高かった15項目を抽出し,SRQ-D II 15を作成しスクリーニング検査として有用かどうか検討した.1因子15項目が因子分析により抽出され,高い内的整合性を示した.また,再テスト信頼性も両テストとも十分高かった.妥当性に関しても,両テストともSDSとの相関は強かった.カットオフポイントは34/35としたところ感度0,857,特異度0.853だった.結論 : 本研究において,SRQ-D II 31は抑うつ評価尺度として信頼性・妥当性をもち,SRQ-D II 15は大うつ病性障害のスクリーニング検査として有効だったが,今後も検討を続けていきたい.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 47 (10), 855-863, 2007

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (25)*注記

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