腺管絨毛腺腫,高分化腺癌,内分泌細胞癌が共存した直腸内分泌細胞癌長期生存の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Long Surviving Case of Coexistent Endocrine Cell Carcinoma and Well Differentiated Adenocarcinoma in Tubulovillous Adenoma of the Rectum with Lymph Node Involvement

この論文をさがす

抄録

症例は57歳男性で,排便時出血を主訴に受診した.下部消化管精査にて肛門縁より約12 cmの部位に腫瘤を認めた.病理組織学的検査にて,大型の異型細胞が充実性に増殖し,endocrine cell carcinoma(以下,ECCと略記)疑いで低位前方切除術を施行した.病理組織学的検査にてECCの診断となる.大腸癌取扱い規約に従いecc,pSM2,pN1,Stage IIIaであった.腫瘍内にtubulovillous adenoma(以下,TVAと略記)とwell differentiated adenocarcinoma(以下,WDAと略記)の成分が共存していた.p53染色は,TVA,WDA,ECCいずれも陽性,ECCのMIB-1 indexは,TVA,WDAに比べて高値であった.直腸ECCは,予後不良といわれているが,本症例は術後8年7か月無再発生存中で組織発生を考えるうえで興味深かった.

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ