Trunnionosisによる人工股関節弛みの1例

  • 中村 貴宏
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科
  • 石堂 康弘
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科医療関節材料開発講座
  • 中村 俊介
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科
  • 栫 博則
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科
  • 瀬戸口 啓夫
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科近未来運動器創生学講座(くすのき会)
  • 小宮 節郎
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科

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説明

人工股関節ステムのネック部分はトラニオン(Trunnion)と呼ばれ,同部での摩耗・腐食はTrunnionosisと呼ばれる.我々はTrunnionosisによる弛みと思わる症例を経験したので報告する.症例は79歳女性,右大腿骨頭壊死の診断で他院にてTHAを施行された.術後5年でカップの転位を認め当科紹介,Adverse Reactions to Metal Debris(ARMD)に起因する弛みと診断し再置換を施行.トラニオンにはGoldberg Criteriaで4(severe)の腐食を認めた.モジュラー接合部での腐食は,mechanically assisted crevice corrosion(MACC)として知られている.安易なラージヘッドの選択やモジュラーステムの使用は,MACCを生ずるリスクがあり注意を要する.

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