新規な S-プロピルーチオ燐酸エステルの殺虫剤抵抗性イエバエに対する効力について

  • 下松 明雄
    東京医科歯科大学医学部医動物学教室:日本特殊農薬製造株式会社研究所
  • 弥富 耿彦
    日本特殊農薬製造株式会社研究所
  • 林 晃史
    東京医科歯科大学医学部医動物学教室
  • 加納 六郎
    東京医科歯科大学医学部医動物学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Toxicity of a new series of S-n-propyl O-ethyl O-phenyl phosphorothioates to susceptible and resistant house flies, Musca domestica L.
  • 新規なS-プロピルーチオ燐酸エステルの殺中剤抵抗性イエバエに対する効力について〔英文〕
  • シンキ ナ S プロピルーチオ リンサン エステル ノ サツチュウザイ テイコ

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説明

S-アルキル-O-アルキル-O-アリル-ホスホロチオロチオネートおよびチオレートのマウスに対する経口毒性と感受性および有機燐殺虫剤抵抗性イエバエに対する接触殺虫効力を比較検討した。これらの非対称型のチオ燐酸エステルのなかでS-プロピル基を有する化合物は他のアルキル基をもつ化合物より抵抗性および感受性イエバエに対して特異的な高い殺虫効力を示した。またS-プロピル-O-エチル-O-置換フェニールーホスホロチオロチオネートは従来のO, O-ジエチル-O-置換フェニールホスホロチオエートよりつねにマウスに対する経口毒性は低かった。哺乳動物に対する毒性および殺虫力を考慮すると, これらの化合物群の中でプロチオホス(2,4-ジクロロフェニール-エチル-S-プロピル-ホスホロチオロチオネート)とそのオクソン体は抵抗性害虫を対象とする新規の防疫用殺虫剤として最も有望と判定された。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 29 (4), 317-323, 1978

    日本衛生動物学会

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