β_2アドレナリン受容体遺伝子(Arg16Gly)多型が気管支喘息患者のβ_2刺激薬長期連用に与える影響

  • 伊佐田 朗
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 檜澤 伸之
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学:筑波大学臨床医学系呼吸器内科
  • 清水 健一
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 清水 薫子
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 高橋 歩
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 服部 健史
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 前田 由起子
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 高橋 大輔
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 今野 哲
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学
  • 西村 正治
    北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学

書誌事項

タイトル別名
  • THE ARG16GLYβ_2-ADRENERGIC RECEPTOR POLYMORPHISM INFLUENCES LONG TERM CLINICAL RESPONSES TO β_2-AGONIST
  • β2アドレナリン受容体遺伝子(Arg16Gly)多型が気管支喘息患者のβ2刺激薬長期運用に与える影響
  • ベータ2 アドレナリン ジュヨウタイ イデンシ Arg16Gly タケイ ガ キカンシ ゼンソク カンジャ ノ ベータ2 シゲキヤク チョウキ ウンヨウ ニ アタエル エイキョウ

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抄録

【背景】β_2アドレナリン受容体(ADRB2)遺伝子の16番アミノ酸におけるグリシン(Gly)からアルギニン(Arg)への変化は受容体の機能的変化をもたらす.長期間のβ_2刺激薬投与により,特にArg/Arg患者では呼吸機能の悪化が報告されている.本研究では日本人喘息患者を対象にArg16Gly多型のβ_2刺激薬長期連用による呼吸機能への影響を検討した.【方法】対象は気管支喘息患者128人(Arg/Arg群64人,Gly/Gly群64人).β_2刺激薬を少なくとも6ヵ月間以上使用した長期連用群と非連用群に分類し,各遺伝子型群におけるβ_2刺激薬連用の有無による1秒量の変化を比較検討した.【結果】Gly/Gly群ではβ_2刺激薬連用によって,より大きな1秒量の改善が認められた(p=0.027-0.041).Arg/Arg群では連用群と非連用群との間に1秒量の改善に差はなかった.【結論】Arg/Arg型の日本人喘息患者においてβ_2刺激薬連用の有用性が小さく,ADRB2遺伝子が治療効果に影響を与えていると考えられた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 57 (6), 713-721, 2008

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (29)*注記

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