免疫グロブリンH鎖(Igα)を細胞表面に発現し,L鎖の発現を認めないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • Diffuse large B-cell lymphoma expressing surface immunoglobulin heavy chain (Igα) and lacking light chains
  • 症例 免疫グロブリンH鎖(Igα)を細胞表面に発現し,L鎖の発現を認めないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  • ショウレイ メンエキ グロブリン H サ Ig アルファ オ サイボウ ヒョウメン ニ ハツゲン シ L サ ノ ハツゲン オ ミトメ ナ イビマンセイ ダイ サイボウガタ B サイボウ リンパ シュ

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抄録

症例は59歳女性。2000年4月より頚部腫瘤,悪心,嘔吐と体重減少が出現したため精査加療目的で当院に入院した。胃粘膜および甲状腺の生検の結果から,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断した。腫瘍細胞の表面マーカーはCD5- CD10- CD19+ CD20+ CD38+ HLA-DR+で,表面免疫グロブリンはμ-δ-γ-α+κ-λ-だった。また,47, XX, t(2;3)(q31;q13), +3, t(8;22)(q24;q11)の染色体異常を認めた。臨床病期IV Bの診断で,biweekly CHOP療法を5コース施行後,自家末梢血幹細胞移植を行い,現在まで完全寛解を維持している。免疫グロブリンのα鎖のみを発現したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は,われわれが検索した限りではこれまで報告がない。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 46 (7), 492-495, 2005

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (10)*注記

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