診断時にRobertson型転座の先天性染色体異常が判明したフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病

  • 山口 津加彩
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 五十嵐 愛子
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 川村 眞智子
    埼玉県立がんセンター 血液内科
  • 小笹 由香
    東京医科歯科大学医学部附属病院 遺伝子診療科
  • 吉田 雅幸
    東京医科歯科大学医学部附属病院 遺伝子診療科
  • 垣花 和彦
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 坂巻 壽
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 大橋 一輝
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • Incidental detection of congenital Robertsonian translocation at diagnosis of Philadelphia chromosome-positive acute lymphocytic leukemia
  • 症例報告 第1回日本血液学会関東甲信越地方会 会長推薦演題 診断時にRobertson型転座の先天性染色体異常が判明したフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
  • ショウレイ ホウコク ダイ1カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ カイチョウ スイセン エンダイ シンダンジ ニ Robertsonガタテンザ ノ センテンセイ センショクタイ イジョウ ガ ハンメイ シタ フィラデルフィア センショクタイ ヨウセイ キュウセイ リンパセイ ハッケツビョウ

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抄録

急性リンパ性白血病(ALL)の40代の男性患者で,精子数の減少と運動率の低下を指摘され,3年ほど前から不妊治療を施行していた。ALL発症時の骨髄染色体検査にて45, XY, t(9;22)(q34;q11.2), der(13;14)(q10;q10)がみられ,フィラデルフィア染色体に加え,13番と14番染色体が融合するRobertson (RT)型転座の存在が判明した。完全寛解到達後の骨髄染色体検査でもder(13;14)(q10;q10)は認められ,この染色体異常は先天性であり,不妊の因子としての関連が想定された。白血病診断時に偶発的に先天性染色体異常が認められる可能性を念頭に,検査同意文書等の作成に留意する必要性が示唆された。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (5), 481-484, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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