ペンタミジン吸入投与によるニューモシスチスカリニ肺炎の治療成績

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タイトル別名
  • Ultrasonic Nebulised Pentamidine for Pneumocystis carinii Pneumonia

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説明

イセチオン酸ペンタミジン (以下, ペンタミジンと略す) はニューモシスチスカリニ (以下, Pcと略す) 肺炎の治療薬として, おもに静脈内投与で使用されているが, ここではウルトラネブライザーを用いたペンタミジンの吸入投与について, これまでの13症例を対象として成績を検討した. その結果, Pc肺炎が確定診断された8例のうち, 7例 (88%) に有効性が認められ, 投与開始の1ヵ月後に判定した生存率では88%(7例) であった. また, ペンタミジン吸入投与との関連が認められた副作用は咳嗽が4例 (31%), 嘔吐が1例 (8%) であった. 今回, Pc肺炎の治療として吸入法を含む種々の治療がなされた症例で, 有効率はこれまでに報告された静脈内投与や吸人投与の成績とほぼ同程度であったが, 吸入投与の症例では全身性の副作用の発現を軽減できることが確められた. とくに, 吸入法の導入については, 換気障害の程度の軽症な症例に限定し, 重症例には静脈内投与などにより換気障害が改善されてから用いられるべきであると考えられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 65 (3), 299-303, 1991

    一般社団法人 日本感染症学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205046324096
  • NII論文ID
    130004112326
  • DOI
    10.11150/kansenshogakuzasshi1970.65.299
  • ISSN
    1884569X
    03875911
  • PubMed
    2071948
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • PubMed
    • CiNii Articles
    • OpenAIRE
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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