結核集団感染の分子疫学的解析におけるArbitrarily Primed PCR (AP-PCR) 法の有用性
書誌事項
- タイトル別名
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- Usefulness of Arbitrarily Primed Polymerase Chain Reaction (AP-PCR) Method for DNA Fingerprinting Analysis of <I>Mycobacterium tuberculosis</I> (MTB); Comparison between DNA Restriction Fragment-Length Polymorphism (RFLP) Method and AP-PCR Method
- ケッカク シュウダン カンセン ノ ブンシエキガクテキ カイセキ ニ オケル Arbitrarily Primed PCR AP PCR ホウ ノ ユウヨウセイ
- Usefulness of Arbitrarily Primed Polymerase Chain Reaction (AP-PCR) Method for DNA Fingerprinting Analysis of Mycobacterium tuberculosis (MTB); Comparison between DNA Restriction Fragment-Length Polymorphism (RFLP) Method and AP-PCR Method
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説明
我々は, 結核集団感染疑い事例の分子疫学的調査のため, IS6110を用いたRFLP法による結核菌型別検査を行っている. 今回は, 都内で発生した事例を対象に, より迅速に型別可能なAP-PCR法による解析を同時に実施し, 両法の性能を比較し, 分子疫学的解析における本法の有用性について検討した.<BR>1999~2002年の4年間に, 東京都内で発生し結核の集団感染が疑われた5事例由来の分離菌株について, RFLP法ならびにAP-PCR法で型別検査を行い, 両者のパターン解析結果を比較した. このうち, 2事例は病院での事例, その他は事業所の新入社員研修施設, 公民館での社会活動, 家庭内での家族と友人関係が疑われる事例が1事例ずつである. このうち4事例でRFLP法とAP-PCR法で事例毎にパターンが一致し, それぞれ集団感染であることが確認された. 残る1事例では両法ともにすべての菌株が異なるパターンであった. これらの結果から両法とも型別検査に有用であることが確認された. RFLP法では, パターンの違いが明瞭に判定できるのに対して, AP-PCR法では多数の共通バンドの中に何本の異なるバンドがあるか慎重に判別する必要がある. 一方, RFLP法ではμg単位のDNAが必要であるのに対して, AP-PCR法ではng単位で検査できるため, 培養の早い時期でも解析が可能であり, 迅速に結果が得られる利点がある. 両法を検査の必要性に応じて使い分けることが考えられた.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 77 (12), 1040-1048, 2003
一般社団法人 日本感染症学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205051417344
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- NII論文ID
- 130004112815
- 10013686129
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- NII書誌ID
- AN00047715
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- ISSN
- 1884569X
- 03875911
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- NDL書誌ID
- 6820164
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- PubMed
- 14768344
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可