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- 大田 俊行
- 産業医科大学病院 中央臨床検査部
書誌事項
- タイトル別名
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- Hyperferritinemia and Diseases
- コウフェリチン ケツショウ ト シッカン
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説明
フェリチンは鉄貯蔵蛋白であり, 血清フェリチンは生体内の鉄貯蔵量を反映することから鉄欠乏や鉄の過剰状態の把握に使われてきた. つまり, 鉄欠乏性貧血では血清フェリチンは減少し, 鉄過剰状態になると増加する. しかし, 貯蔵鉄の増加を反映しない高フェリチン血症が種々の炎症性疾患および悪性腫瘍に見出されている. これらの疾患において, 血清フェリチン増加のメカニズムが解析され, いくつかの炎症性サイトカインおよび一酸化窒素の関与が指摘されてきている. さらに, フェリチンサブユニットの解析やCon-A結合フェリチンの割合が疾患によって異なるといった分子学的研究が進んでいる. このような血清フェリチン高値の臨床的意義の解明がなされつつあるが, 高フェリチン血症は単なる結果をみているのではなく, 種々の反応を通して積極的に病態形成に関与する可能性があり, さらなる研究が必要である.
収録刊行物
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- Journal of UOEH
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Journal of UOEH 22 (2), 189-200, 2000
学校法人 産業医科大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205084608000
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- NII論文ID
- 110001259712
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- NII書誌ID
- AN0009832X
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- ISSN
- 21872864
- 0387821X
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- NDL書誌ID
- 5416056
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- PubMed
- 10862414
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可