リグノフェノールを用いたフォトレジスト材料

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タイトル別名
  • Application of Lignophenol to Positive-type Photoresists
  • リグノフェノール オ モチイタ フォトレジスト ザイリョウ

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説明

「植物系分子素材の高度循環活用システムの構築」に関する研究の一環として, 天然リグニンから相分離システムにより誘導されるリグノフェノールのフォトレジスト材料への展開について検討した。リグノフェノールの特徴は (1) 直鎖型高分子化合物であり, 溶剤可溶であること, (2) フェノール性水酸基とアルコール性水酸基を有すること, (3) アルカリで開裂するユニットをもつことである。これは, フォトレジストに要求される性能, すなわち適度なアルカリ溶解性と, 耐熱性および耐溶剤性を満たすと考えられるので, 印刷用フォトレジスト材料の最も一般的なものの1つである, ジアゾナフトキノン (DNQと略) /ノボラック系へ, ノボラック樹脂の代替材料としてリグノフェノールを用いることを試みた。その結果, 低分子量化合物の3核体ノボラックを少量添加することにより, 市販のフォトレジストに匹敵する感光性能を得られることがわかった。さらに, 印刷用以外の用途としてプリント配線用フォトレジストへの展開を試みたところ, 3核体ノボラックを少量添加することにより, 耐エッチング性に優れたフォトレジストが得られ, 30μm幅のライン/スペースまで再現可能であることが分かった。

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