パリ大都市圏の後背農村における農場経営の変化 : ボース平野北東部エタンプ郡の事例

書誌事項

タイトル別名
  • The Changes of Farm Management and their Characteristics in Rural Hinterland of Paris Metropolitan Region : A Case Study of Etampes County, the Northeastern Part of Beauce Plain
  • パリ ダイトシケン ノ コウハイ ノウソン ニ オケル ノウジョウ ケイエイ

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説明

本研究は, パリ大都市圏における後背農村の地域変化を明らかにするため, ボース平野北東部の農場経営の変化とその地域的性格を中心に分析した. ボース平野北東部における農場は地域の自然環境や社会・経済環境, および歴史・文化環境に適応して, 1960年頃まで穀物栽培と家畜飼養を組み合わせた経営を発展させてきた. その後, ECの共通農業政策により, 家畜飼養が中止され, 穀物農業が地域においても経営においても重視されるようになった. 共通農業政策に関連して, 農業の機械化や技術革新が行われ, 穀物農業の専門化が方向づけられた. さらに1970年代終わり頃から, パリジアニザシオン(パリ化)の影響が顕在化し, 農村における兼業化や離農化, あるいは混住化が促進され, 農場経営は大農持続型と大農指向型, および離農型に分化するようになった. このような傾向は, 農場経営者の高齢化や世代交代, あるいは共通農業政策の改革によりさらに強められた. しかし, 後背農村の農業景観は少数の大規模農場に土地を集積させることで維持されている.

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